藤田大道 原田悠自
「また明日ね~」。昨年12月のある夕方、JR水郡線の常陸大子(ひたちだいご)駅(茨城県大子町)のホームから降りてきた10人ほどの高校生が手を振って別れていく。白い吐息をはきながら歩いて帰る人、駅前で待つ親の車に駆け足で乗り込む人。ものの数分で、あたりに誰もいなくなった。バスやタクシーもなく、駅周辺は閑散としていた。
「生活の足」として欠かせない存在だったローカル線が窮地に立たされています。人口が減っていくまちで、公共交通はどうあるべきか。茨城県内の事例を通して考えます。
驚きの赤字公表
今から1年半前の夏、大子町を含めた沿線自治体が息をのむ出来事があった。
常陸大子―磐城塙(福島県塙…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル